代襲相続と数次相続、順番が違うだけで相続人が変わる?

代襲相続と数次相続、順番が違うだけで相続人が変わる?

はじめまして。 司法書士の鈴木でございます。
今年の冬は名古屋もよく雪が降って寒いですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

私は令和2年度の司法書士試験に合格したのですが、
受験生の時に起きた、既に亡くなっていた父方の祖父のお話をしてみたいと思います。

ある日、私の母に
「なんか、家にどこかのおじさんが来て、お宅のおじいさんの端株があって、
ずっと配当も受け取ってないみたいだから、売らないかって言われたんだけど」と
いぶかしげな顔で言われました。  

 

話を聞けば、祖父が亡くなってから、
配当金を受け取らない状態が続いていたために、
「所在不明株主」として扱われていたようです。

所在不明株主とは

  1. 継続して5年間、株主に対する通知または催告が到達していない場合
  2. 継続して5年間、剰余金の配当を受領していない場合
  3. 株券喪失登録が行われていない場合

以上のすべてを満たすと、株主としての地位を失う可能性があります。

祖父が持っていた株で、亡くなって数十年も経っているということで、
私たちに特に株主としての地位にこだわりもなく、
所在不明株主の株式売却制度を利用することとしました。

平たく言えば、株式を売却してその売却金額を遺産分割して分け合うことにしました。
母の元に来たのは所在不明株主の株式の売却を支援・斡旋する
社団法人の職員さんだったようです。

 

代襲相続と数次相続の違い

代襲相続とは、本来相続人となるはずだった子や兄弟姉妹が、
相続が始まった時点で既に亡くなっている場合や、
相続廃除や相続欠格により相続権を失っている場合に、
その者の子である孫や甥・姪といった後の世代が代わりに相続することをいいます。

 

(例) 家族関係  父、長男A(既に他界)、長男の妻B、長男Aの子X

 被相続人:父  相続人:長男Aの子であるX

 

上記の例の場合、被相続人である父が亡くなる前に長男Aは他界していました。

 

ですので、長男Aの子であるXが代襲相続人となります。

 

「数次相続」とは、被相続人の相続手続が完了しないうちに相続人が亡くなり、
次の相続が立て続けに発生してしまった状態をいいます。

例えば、被相続人の子である長男と長男の妻、長男の子が相続人となっていたものの、
相続手続が完了しないうちに長男が亡くなり
長男の相続が二次相続として発生するといった状況です。

 

上記の例の家族関係でいうと、
長男Aが父より先か同時に亡くなっていれば代襲相続
父→長男Aの順に亡くなれば数次相続となります。

 

代襲相続と数次相続、似ていますが相続人となる人物が変わってきます。

 

上記の事例なら、代襲相続ですと、相続人は長男Aの子Xのみです。
しかし、数次相続ですと長男Aの子Xの他に、
長男Aの妻Bも、相続人長男Aの地位を承継します。

 

 

今回の事例はどうだったのか?

 私の事例は、被相続人は祖父、本来の相続人は長男である父だったのですが、
 父は端株の相続の話が出てくるよりも前に亡くなっております。

 亡くなった順番としては、

 ①祖父

 ②父です。

 父の配偶者である母は存命で、私の他に二人の娘がおります。

 

 なので、このパターンは数次相続になるので、
 私たち三人の娘以外に母が父の相続人たる地位を承継しています。  

 株式売却を斡旋してくださった社団法人の職員さんは、

 母は相続人ではないと思い、
 遺産分割協議書に母の実印は不要とはじめ言ったそうですが、

 私は当時試験勉強をしていた関係で「お母さんの印鑑もいるよ」と母に話をし、
 のちに職員が担当の司法書士に確認を取り、
 母も遺産分割の当事者になれるということが発覚するという出来事がありました。  

 その後は無事に株式を売却し、遺産分割協議も円満に終わり仲良く4等分したので、
 母も無事に売却金額を受け取れました。

 代襲相続と数次相続の判断がついていなければ、
 母の署名と印鑑が足りないので、遺産分割はやり直しとなっていたと思います。

 司法書士を目指してよかったと思った出来事でしたね。

 

 

相続人の判断でお困りの場合は専門家にご相談を!

 代襲相続数次相続、中間の世代が亡くなる順番が違うだけで、
遺産分割に参加できる人がこのように変わってくることがございます。

逆に、このような相続手続の支援をする方でも、
専門家に聞かないと判断が難しいということが言えると思います。

専門家にご相談いただくのが解決への一番の近道です。
私たちに是非お気軽にご相談ください。
(担当:鈴木)

 

相続の相談に対応する司法書士

2/5・2/6の相談会でお待ちしております

名古屋相続相談所の各店舗のご案内(名古屋駅・千種区・緑区)

名古屋相続相談所では、名古屋エリアで3店舗のオフィスがございます。

千種区の相続のご相談は千種・本山オフィスへ

相続のご相談について、千種区でのご相談をご希望の方は、「千種・本山オフィス」が便利です。
本山駅から徒歩6分。駐車場もありますので、車でのご来店も可能です。千種区で相続の相談なら本山オフィスへ、お気軽にご相談ください。
昭和区・瑞穂区にお住いの方からのご相談も多くいただいております。

緑区・天白区の相続のご相談は緑オフィスへ

緑区や天白区にお住いの方の相続ご相談は、緑オフィスが便利です。
緑区徳重駅から車で3分。車でのアクセスがしやすい立地になっています。緑区・天白区で相続の相談なら緑オフィスへ、お気軽にご相談ください。
隣接する東郷町や豊明市、日進市からのお問い合わせも非常に多いです。お問い合わせお待ちしております。

名古屋駅でのご相談は名駅オフィスへ

名古屋駅での相続相談は、名駅オフィスが便利です。
土日に名駅に買い物に行く用事があるなど、名古屋駅に来られるご予定がある方は、こちらをご利用ください。
名古屋駅から徒歩7分。ユニモールを通って行くことができますので、雨の日でも便利です。

相続の不安・相続の相談は名古屋相続相談所へ

相続の不安・相続に関するお悩みは、名古屋相続相談所におまかせください。
ご相談の際は、名古屋相続相談所のフリーダイヤル(下記)まで、お気軽にご予約ください。
メールの場合は、名古屋相続相談所メールフォームへお問い合わせください。
(担当者が不在にしている場合もございますので、あらかじめご予約いただければ幸いです。)

相続のことは、だれにでも訪れることではありますが、何度もあることではないため、
どこに相談すればいいかわからない」という方がほとんどです。
名古屋相続相談所では、相続に関するお悩みに対し、親身になって対応しております。
相続の各専門家のご紹介も行っておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。

フリーダイヤル 0120-889-719

名古屋相続相談所までお気軽にご連絡お待ちしております。

わからないこと、お困りのことがございましたら、
お電話またはメールでお気軽にご相談ください。
手続きの費用のこと、どのくらい日数がかかるのかなど、どんなことでも構いません。
○○のことで相談したい、というだけでも結構です。
お問い合わせいただいたご相談につきましては、
親身に、丁寧にご対応させていただきますので、遠慮せずに何でも聞いてください。
相談無料、土日祝日・夜間も営業しております。
名古屋駅から徒歩5分。お仕事やお買い物のついでにご利用ください。
お問い合わせ、お待ちしております。

相談専用ダイヤル☎ 0120-889-719

                            052-890-5415

 

(年中無休 朝9時~夜8時)

 

 

この情報をシェアする

関連記事

カテゴリ

メールのお問い合わせ電話のお問い合わせ